シェアランキングトップ3のウェブ会議ツールを比較
リモートワークがグッと身近になった現在。ウェブ会議ツールがビジネスパフォーマンスに大きな影響を与えるのは、日頃から実感していることでしょう。今回は数あるウェブ会議ツールの中でもシェアランキングトップ3にあるツールを比較してみます。
データとして参考にしたMM総研が公表した『SaaS・コラボレーションツール利用動向調査の結果』では、ウェブ会議ツールのシェアが次のようになりました。
<ウェブ会議ツールシェアランキング>
- Zoomミーティング
- Skype
- Microsoft Teams
- Cisco Webex
- Live On
SkypeとMicrosoft TeamsはどちらもMicrosoft Office 365に組み込まれたツールであり、将来的な統合がアナウンスされているので一括りにし、Zoomミーティング、Microsoft Teams(Skype)、Cisco Webexの3製品を比較します。
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目次
Zoomミーティング
国内に留まらず世界的なシェアランキングでもトップを独走するZoomミーティングは、リモートワークの代名詞と呼べるほど成長したウェブ会議ツールです。無料でも100人までグループミーティングができますし(最大40分)、1対1のミーティングなら無制限です。
有料プランの価格が安いのも魅力。プロプランは年間ライセンス20,100円で利用でき、グループミーティングは無制限になります。録画も可能になるので、議事録作成にも活用できます。また、アドオン(拡張)プランが豊富なので組織での活用目的に合わせた環境を構築できます。
セキュリティに関しては「少々不安あり」との声が多いようです。2020年には第三者がミーティングに侵入して妨害行為をする「Zoomボミング」が多発したため、安全性に対して良い印象が持てないユーザーが少なからず存在します。
Microsoft Teams(Skype)
コラボレーションツールのMicrosoft Office 365に組み込まれたMicrosoft Teams(Skype)は本来、各ツールの主要機能を一箇所にまとめたものです。Microsoft Office 365では多種多様なツールが展開されているものの、それらを個別の画面で使用すると生産性が下がることから、Microsoft Teams(Skype)が誕生しました。
このため、既にMicrosoft Office 365を導入している企業にとっては使いやすく、かつ追加コストもかからないため良い選択肢になります。単に各ツールの機能を統合するだけでなく、各種機能をタブとして追加し、ユーザーごとにカスタマイズできるので、Slackのような感覚でも活用できます。
最安値プランなら1ユーザーあたり月額540円で導入できるので、リーズナブルにMicrosoft Teams(Skype)とその他のツールを利用できるのがポイントです(消費税抜き、年次契約の場合)。ただし、ウェブ会議ツールを専門に扱っているサービスよりも通信品質が低い可能性があるので、その点は事前に評価する必要があります。
Cisco Webex
世界最大級のコンピュータネットワーク開発企業として知られるシスコシステムズが提供するウェブ会議ツールです。マイクルソフトと同等規模の企業が運用しているという安心感と、ネットワーク開発に長けたノウハウが詰まったツールなので、安定性は抜群です。
にもかかわらず、無料プランも用意されているのは嬉しい魅力です。最安値のスタータープランは1主催者あたり月額あたり1,490円、ミーティングに参加できる人数は最大150人となります(消費税抜き、年次契約の場合)。
録画したミーティングをそのまま端末に保存することも、オンラインで保存することも可能。議事録としても管理できるので、会議後に余計な時間を使わずに情報をまとめられます。また、国外から受信するミーティング電話を受け、スマートフォン等でグローバル会議に参加することも可能なので海外展開企業でも使いやすいツールです。
ウェブ会議ツールの選び方とは?
今回3製品を比較しましたが、どれも甲乙付け難いほど魅力のあるウェブ会議ツールばかりです。そこで、選び方としてお勧めするのが「まずは無料プランを試してみる」ことです。企業の所在地やネットワーク環境によって、ツールごとに安定性は異なると思います。実際に使ってみないことには分からない点も多いので、積極的にトライすることが大切でしょう。
幸いにも、いずれのウェブ会議ツールでも無料プランが提供されており、ある程度使い込んでから有料プランへ移行することも可能です。リモートワークが当たり前になった現在において、生産性を下げないためにも自社環境にマッチしたツールを選んでいただきたいと思います。