「クラウドサービス」というサービス領域が確立してから15年以上が経過し、現在では当たり前のようにビジネスや私生活に組み込まれています。中でも特に利用されているのがオンラインストレージ(クラウドストレージ)でしょう。『令和2年版の情報通信白書』によれば、クラウドサービス導入企業のうち最も利用率が高いのがオンラインストレージだと明示されています。
果たしてオンラインストレージとは何か?まだ知らない方のために、いまさら人には聞けない基礎知識を解説します。
こちらの記事もオススメ
オンラインストレージとは?3つの活用方法とメリット・デメリット
目次
オンラインストレージとはデータを保管する場所
パソコンで作成されたエクセルファイルや、デジカメで撮影した写真など、皆さんは日頃から様々な「デジタルデータ(以下データ)」を所持しているかと思います。データというのは文書や写真など実在するものを、“0”と“1”という2通りの数字の羅列に変換したものです。
コンピューターは、人間のように視覚を持たないので文書や写真を「そのままにして保存」できません。あくまでデータというコンピューターが理解できる形式に変換することで初めて保存ができ、コンピューター上の画面に人間が理解できる形に変換して表示しています。
オンラインストレージとはいわば、このデータを保管するための場所です。「ちょっと待って、データの保管ならパソコン上で出来るじゃない?」と思われた方も多いでしょう。当然、パソコンにはHDDやSSDと呼ばれる記憶装置が搭載されていますから、様々なデータを大量に保管できます。
しかしオンラインストレージは、本来パソコンに保管するデータを「オンラインで保管できる」というのがポイントです。
「オンラインで保管する」ってどういうこと?
簡単に言えば、皆さんが所持している文書や写真のデータを別の場所に保管するということです。例えば、現像した写真10,000枚が手元にあると仮定して、その全てを保管するのは難しいですよね?その時、自宅ではない他の場所に保管してくれて、なおかつ自分がみたい時にその写真を見せてくれるようなサービスがあったらどうでしょうか。しかもそのサービスは、10,000枚どころか1,000万枚でも保管可能です。
現像した写真をそのように保管してくれるサービスはありませんが、写真をデータとして保管する場合なら可能です。実物の写真と違い、データは実体を持ちませんし、インターネット経由で他の場所に転送することもできます。
オンラインストレージとはつまり、パソコン上で保管されているあらゆるデータをインターネット経由で別の場所に送信し、そこで管理されるサービスなのです。しかも、サービス画面を通じていつでもデータの閲覧やダウンロードが可能なので、パソコン上にデータを保管しているのに近い間隔でデータを扱えます。
他の場所でデータを保管するなんて不安…
オンラインストレージを利用するにあたり一番の懸念は、やはり「セキュリティ」でしょう。最近ではサイバー攻撃によって引き起こされる情報漏洩事故が世界中で起きていますし、サービスに預けたデータが漏洩しないか心配になる気持ちは当然です。
そんな方にまずお伝えしたいのは、「パソコンをインターネットに接続する限り、情報漏洩リスクはゼロにならない」ことです。他者にパソコンを操作されたり、データを保管したメディア(USBやCD)をどこかで紛失しない限り、情報漏洩というのは必ずインターネット経由で起きます。怖いことを言うようですが、インターネットに接続する時点であなたのパソコンは情報漏洩のリスクに晒されているのです。
しかし、対策はできます。アンチウイルスと呼ばれるウイルス撃退ソフトを導入したり、インターネット経由での不正侵入を防ぐファイアウォールを導入したりすることです。これらの対策は絶対とは言い切れませんが、情報漏洩を防ぐ効果は確実にあります。
オンラインストレージでも当然ながら、そうした対策は取られています。いえ、それ以上です。「お客様の大切なデータを預かる」という立場から、多くのオンラインストレージでは最高クラスのセキュリティ対策を実施しており、それ故に個人的にデータを管理するよりも情報漏洩リスクを減らせるケースもあるのです。ただし、間違った共有設定などによって自分のデータが漏洩する場合もありますので、その点には注意が必要です。
オンラインストレージは日進月歩
セキュリティへの懸念や使いこなせるかどうか不安、といった声も多いでしょうが、オンラインストレージは日々進化しています。情報漏洩対策も使いやすさも常にアップデートされているので、初心者の方でも安心して利用できます。チームをパワーアップするクラウドツール「Huddler(ハドラー)」でも、セキュリティが信頼でき、使いやすいオンラインストレージ機能を提供しています。まずは無料で始められるので、ぜひ一度使ってみてはいかがでしょうか。