ビジネスの場において、欠かせないと感じられているものの一つに「会議」があります。実際にあらゆる企業、業種において毎日のように会議が催されています。しかし、会議本来の目的を見失ってしまうと、それは所謂「無駄な会議」と呼ばれるものとなり時間的コスト、人的コストなど貴重なリソースを割いてしまう結果となります。
そうした結果を避けるためにも、改めて会議本来の意味と目的を正しく理解し目指すべき「理想的な効率の良い会議」の姿を描くことが大切です。ここでは会議本来の意味、目的と会議の種類についてより掘り下げて説明していきます。スムーズな意思決定の参考になれば幸いです。
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目次
会議本来の意味とは?
デジタル大辞泉によると、
- 関係者が集まって相談をし、物事を決定すること。また、その集まり。
- ある事柄を評議する機関・組織。
と定められています。人がある場所に集まり、特定の議題についての意見交換や審議を行い、集まった人間が合意などで意思決定をおこない共通認識を持つことが重要になります。似たような意味を持つ単語として「打ち合わせ」や、「ミーティング」、「討議会」などが挙げられます。
そもそも会議とは、物事に対する結論を導き出すことが会議本来の意味においても求められているのですが、実際の所果たして世の中で行われている会議の全てが「意味のある結論」を導き出せているといえるのでしょうか?
会議の効率化での重要なポイント
会議はいろいろな目的を持って、関係者同士が議論するものという定義づけがなされていますが、実際には「上司の独壇場としてただ参加するだけ」のものや、「時間だけがダラダラと長引く」と無駄な時間を過ごしてしまうような気がしてうんざりすると感じしてしまう人も少なくないのではないでしょうか。本当に大切な会議とは、会社の将来についての共通認識を持ち、積極的な参加姿勢を持って会議に臨ことがもっとも重要です。
会社にとって利益をもたらす「意味のある会議」を行うためには、どういったことに気を付ける必要があるのでしょうか?具体的なポイントを挙げて説明していきます。
事前準備をしっかりと行う
充実した会議を設けるためには、事前の準備が大きなポイントになります。明確でわかりやすいアジェンダや要点を集約した会議資料などを漏れなく準備し、最低でも会議の3日前には参加者全員に配布しておきましょう。
会議までの間に参加者はゆっくりと資料に目を通すことができるので、内容を把握し制約された時間の中で効率的に会議を進行することができるようになります。また、その際には会議が目指すところのゴールを明確にし、課題や議論するべき事項などもまとめておくようにしましょう。必要であれば、事前アンケートや統計データなどを調査し、エビデンスをまとめておくようにしましょう。
的確な時間管理を行う
会議は無制限で行われるものではありません。それぞれが制約された時間の中でいかに生産性のある発言や討論を行い、身のあるものにするのかは参加者それぞれがもつ意識を高めることが必要になります。時間の制限は、ときにスルーされてしまうことも多いのが実情ですが、時間が長引けば長引くほど、会議の質は低下してしまう傾向にあります。
事前に配布したアジェンダで、それぞれの項目に要する時間を明記し、当日はタイムキーパーによる厳密な時間管理を行い、一人一人が与えられた時間を有意義に使えるような環境づくりを行うことも重要なポイントです
「意思決定の場」であることを共有
会議とは、参加者が積極的な討論を行う場として設けられているものであり、ごく単純に資料を読み上げ報告するだけのものではありません。そのため、わざわざ参加者全員の時間を割いてまで会議を行う必要はありません。関係者全員が集まり会議を催す意味とは、「その場で各々が意見を出し合って意思決定をすることなのです。
これを明確にするためには、会議が始まる前に議長がその日の会議の目的を読み上げ、全員で課題についての論議を行い、前向きな意思決定を行う場であることを共通認識として確認することが重要なポイントになります。
意見を述べる=参加している
会議では、さまざまな意見を出し合い議論を行いながら課題の解決策を見出す場です。会議に参加している以上、参加者全員が意見を述べる必要があります。意見をしない=不参加と同義=出席している意味をなしていない、という事になります。とはいえ、上長職に就く人々が部下に対して「積極的に意見を言いなさい」「もっと会議に参加しろ」と促すだけでは問題解決に至ることはできません。
建設的な会議運営を行う為にも参加者全員が意見を言う必要があり、意見を言い合える場を設ける事の重要性を参加者全員が共通認識として持つ必要があります。
見やすい議事録の作成
意味のある会議にするために必要な4つ目のポイントは「議事録の作成」です。議事録は、会議の参加者を含め、必要に応じて従業員や会議に参加していない社員などにも配布されるものです。議事録を見れば、「参加者や会議の目的がすぐに理解できること」はもちろん、「どんな意見が出てどんな結論に至ったのか」など、その会議の内容が、誰が見てもわかりやすいものにする必要があります。
議事録は、すべての内容を言語化する必要はありません。ビデオ撮影による動画配信や、録音機器を利用した音声データ、画像データなどでその場の雰囲気がより明確にわかりやすくすることがポイントです。
会議の種類とその目的
ビジネス上で行われる会議はその種類と目的ごとに大きく3つに分けることができます。自分たちの会議がどの種類に当てはまるかを考え、目的を定めた上でそれぞれに応じたルールを確認し取り入れましょう。
「報連相」中心のコミュニケーション目的の会議
ビジネスシーンの基本でもある「報告・連絡・相談」が中心となるコミュニケーション会議の目的は「相手に伝える」ことです。参加者同士が受け持っている担当分野についての内容を話し、全体に向けて情報共有を行います。
オリエンテーションの場合は企業の方針や基本的なルールを新人社員に教える場として、キックオフの場合はプロジェクトの目的と個々の役割について伝える場となります。
効果的に「報連相」を行うには、まずアジェンダの共有を行いましょう。会議の要点をまとめて記載しておけば、必然的に報連相が行われ、第三者にも論点がブレることなく伝達することができます。
意見・アイデア出し等の議論目的の会議
意見やアイデアをブレインストーミングなどで求める、議論を中心とした場合の会議の目的は「提案」です。決められたテーマに対して、参加者全員が異なる角度から意見を自由に述べていきます。
今までの固まった発想の枠を超えた提案が求められているので、否定・対抗する意見を出したり結論を導いたりする必要性はありません。ブレインストーミングでは、積極的な提案が求められるため、自由に発言できるような雰囲気作りが必要になります。参加者は役職者、社員を問わず、誰もが公平に意見を提案することが大前提です。付箋などを用いて最低でも一人1枚以上の提案を記載したものを提出したり、事前アンケートなどで意見を記載しておいたりするなどの対策を講じて見るのもよいでしょう。
合議などの意思決定目的の会議
前提として物事の結論がなされ、それに合意を得るために行われる会議です。各部署の担当者はその結論を持ち帰り、組織の中に再び割り振り指示と伝達を進めます。この会議の間、各部署の担当者がどれだけ深く納得することができたかが重要視されます。
会議に参加していない部署のメンバーに正確な会議内容の伝達を行うには、正確な議事録はもちろんの事、会議の参加者や雰囲気などを理解してもらわなくてはなりません。スマホで撮影した会議の動画や写真などを差し込みながら、わかりやすく説明するための場を設けてみるのも一つの方法と言えるでしょう。第三者からの質疑応答を受けることで、自分自身の理解も深まり、要点を見つめ直すことができます。
問題発見・問題解決目的の会議
問題発見目的の会議は「今後発生する事が予期されるトラブルに対し、事前に予防する為」に行われます。この会議では現場で作業している人の意見を第一に、リスク回避の手立てを考えたり当事者本人が気づいていない問題点を洗い出したりすることを可能にします。
こうした会議を定期的に行っていくことで、大きなトラブルが発生するのを避けることができます。そして対をなすように問題解決目的の会議では「今現在起きている、抱えている問題に対して話し合い、効果的な解決策を導き出すために行われる為」に行われます。問題に至った原因を調べ、現場に生じている不安を解消するための具体策を導き出します。
一時しのぎの解決策とならないために、根本的な原因をきちんと見出す事が大切になってきます。
コーチング会議
コーチング会議はその名の通り、上司が部下を教育する目的で行われます。根本的に仕事内容を理解し切れていない新人に対しての教育を、大勢の人が参加する会議の元で行うわけにはいきません。
新人ひとりひとりに対して個別にコーチング会議を行い、過去に発生した事例やトラブルの解決方法、日々の業務におけるちょっとしたコツなどを共有しておくことが非常に大切です。今後の業務において、新人が基礎をしっかり理解していることで小さな無駄を防ぎチーム全体の生産性向上に結果として繋がります。
また、同時に新人本人のスキル向上にも大きく繋がることになるでしょう。
さらに効率的な会議にするアイデア
テクノロジーの活用
テクノロジーの活用は、会議の効率化と改善に大きく貢献します。以下の方法でテクノロジーを活用しましょう。
- ビデオ会議ツールの利用: リモートワークや遠隔地との会議では、ビデオ会議ツールを活用しましょう。リアルタイムの画面共有やチャット機能を使用して、参加者間のコミュニケーションと情報共有を容易にします。
- 電子メモや共有ドキュメント: 会議中に手書きのメモやプリントアウトした資料を使用する代わりに、電子メモや共有ドキュメントを活用しましょう。ノートアプリやクラウドベースのドキュメント共有ツールを使用することで、情報の整理と参加者間の共同作業をスムーズに行えます。
- アプリやツールの活用: 会議のスケジュール管理やタスク管理、ファシリテーション支援など、さまざまな目的に特化したアプリやツールを活用しましょう。例えば、会議のアジェンダ作成にはタスク管理アプリやプロジェクト管理ツールを利用すると効果的です。
会議の資料作成と共有の効率化
会議の資料作成と共有は、効率的な情報共有と議論を促進するために重要です。以下の方法で資料作成と共有を効率化しましょう。
- テンプレートの活用: 会議資料の作成には、テンプレートを活用しましょう。テンプレートには必要な項目やフォーマットがあらかじめ設定されているため、効率的な資料作成が可能です。プレゼンテーションソフトやドキュメント作成ツールには、さまざまなテンプレートが用意されています。
- クラウドストレージの利用: 会議資料や関連ファイルをクラウドストレージに保存し、参加者との共有を容易にしましょう。共有リンクを作成したり、アクセス権限を設定することで、参加者が必要な情報に簡単にアクセスできます。
- リアルタイム共同編集: 複数の参加者が同時に資料を編集できるリアルタイム共同編集ツールを活用しましょう。参加者は自身の意見や情報を即座に資料に反映させることができ、効率的な共同作業が可能です。
時間と参加者の制限
ミーティングの時間短縮と生産性向上は、効率的な会議の実現に向けて重要な要素です。以下のヒントを参考にしましょう。
- 必要最小限の参加者: ミーティングには必要最小限の参加者を招待しましょう。関係者や専門家だけを参加させ、他の人は議題に関係がない場合は非参加とすることで、生産的な議論ができます。
- 時間制約の設定: ミーティングには時間制約を設けましょう。アジェンダに時間枠を設定し、各議題に対して明確な時間制限を設けることで、会議の時間を効果的に使います。
フィードバックと改善のサイクルの確立
会議の効率化と改善には、フィードバックと改善のサイクルを確立することが重要です。以下の手順で継続的な改善を行いましょう。
- 参加者のフィードバックの収集: 会議後に参加者からフィードバックを収集しましょう。参加者の意見や提案を活用し、会議の強化点や改善点を把握します。アンケートや面談などの方法を使用してフィードバックを収集できます。
- 改善の計画立案: 収集したフィードバックをもとに、会議の改善計画を立案しましょう。効果的なアクションアイテムを設定し、改善のための具体的な手順を決定します。
- 改善の実施と評価: 改善計画を実施し、効果を評価しましょう。実施後の会議の効果や効率性を評価し、必要に応じて再調整や追加の改善を行います。
会議の効率化におすすめのツール
会議をきちんと効率的に進めるためには事前準備から共有までをスムーズに的確に行うことが必須です。これまではエクセルやワードでレジュメを作って、予め共有し、会議後にメールで議事録を送付するという流れが一般的でしたが、「会議を起点とした情報マネジメントツール Huddler(ハドラー)」を使えば、会議にまつわる全ての情報を一つにまとめ、スムーズな進行をすることが可能になります。
Huddler(ハドラー)とは
会議を起点とした情報マネジメントツール「Huddler(ハドラー)」
https://service.huddler.app/
会議を起点とした情報マネジメントツール「Huddler」は 業務における情報を適切に管理し、チームとビジネスを前進させる⽣産性向上のためのサービスです。
Huddlerには「会議」「タスク」「wiki」「ファイル」の4つの機能が備わっていますが、その中で会議機能では下記のような課題を簡単に解決することができます。
- 終了時間が決まっておらず、拘束時間が⻑い
- そもそも会議の⽬的が不明瞭で必要性に疑問を感じる
- データ(資料等)を集約する場所やツールの管理が属⼈化している
- アジェンダが決まっておらず、会議の進⾏が緩い
- 決定事項・次回までの宿題・ルールなどを確認できる場所がない
Huddlerの会議機能
リアルタイム・共同編集で チームコラボレーションを促進
作成中の議事録は、各メンバーとリアルタイムで共有され、共同編集が可能です。オンライン会議で同じ空間にいなくても、まるで同じ会議室にいるかのように、仕事を進めることができます。
会議に自動で紐付く タスク、ファイル管理
会議中に「次までにこの資料用意しておいてね」などタスクが発生することは多いですよね。会議を軸にタスクや関連するファイルを一元管理できるため、もう情報が点在することはありません。
会議前のアジェンダも 会議後の議事も共有が楽々
会議ごとに発行される外部共有用URLを送れば、Huddlerのアカウントを持っていない取引先の相手にも議事録やアジェンダを共有することができます。記録する、出力する、連絡するといった一連の流れがHuddlerの画面一つで完結します。
現在無料アカウント登録はこちらから。
まとめ
先述した通り、会議には様々な種類とそれぞれに合った目的が定められています。会議の参加者全員が共通の認識として会議が目指すべき方向性を理解しておくことで、会議がもたらす効果を最大化し、より良く洗練された結論に達する事ができます。
今後のビジネス活動をより良いものとし、自分たちの企業にとっての利益を最大化させるためにも、日々の会議における会議の意味と目的を正しく理解することが大切なのです。