企業運営を行う中で避けては通れないのがマニュアル作成業務です。ですが、一口にマニュアル作成と言ってもその種類は多岐に渡ります。
- 業務マニュアル
- 社内用ツール操作マニュアル
- カスタマー対応マニュアル
- 新入社員教育用マニュアル
一例をいくつか挙げただけでも、その種類や目的は様々な物がある事が分かります。こうした多種多様なマニュアルを作成し活用する事は業務をスムーズに進めるにあたり欠かせない重要な業務のひとつです。
しかし、上司からいざマニュアル作成を命じられた際に「マニュアルを作った経験が無いのでどうすれば良いか分からない」「マニュアルを作成したものの運用が上手くいかない」っといった悩みが出てきてしまうケースがあります。
こういった悩みを解決してくれるのが「業務マニュアル作成ツール」です。今回の記事では業務マニュアル作成ツールを導入する前に知っておきたい利用メリットや目的別のおすすめツールについて詳しく解説していきます。
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目次
業務マニュアル作成ツールを利用するメリット
業務の手順書や新人の教育研修などにも利用される業務マニュアルは、誰もが正しい知識を持って一定のレベルを保ちながら業務を遂行するのに必要不可欠なものです。企業が業務マニュアル作成ツールを導入した際に、どのようなメリットが得られるのでしょうか?具体的な例を以下に挙げていきます
①質の高いマニュアルを作成可能
業務マニュアル作成ツールを利用すると、フォーマットが統一されているため、どれもみやすく理解しやすいマニュアルに仕上げることができます。今までにリリースされている多くのマニュアル作成ツールは多種多様なテンプレートが用意されており、あらかじめ用意しておいた画像や写真を挿入し文章を入力していくだけで誰でも簡単に質の高いマニュアルを作成する事ができます。
作成ツールによっては動画や音声クリップも挿入可能ですので、使う媒体によってマニュアル利用価値や利用可能な場面をより幅広くすることができます。
②マニュアル作成に掛かる工数を大幅減
社内や部署が持つ膨大なデータをマニュアル化するには、大変な労力が必要になりますし、複数人で作成しても情報量によっては何時間もかかってしまう場合もあります。
マニュアル作成ツールを導入する事で、マニュアル作成に必要な時間や工数を大幅に削減する事ができます。マニュアルを作成する事に特化しているツールなので、WordやPowerPointといったOfficeソフトを使った際に課題として出てくる「文章を統一しにくい」「共有しづらい」「柔軟に編集できない」といった悩みにとらわれる事なくマニュアルを作成できます。
③費用対効果の高さ
前述したとおり、マニュアル作成ツールを導入することで作成に必要とされる工数を大幅に削減することができ、作業時間が削減される事で、マニュアル作成業務担当者はその分他の業務に従事する事ができます。
また新卒社員や新たに中途採用された社員のように新たにチームへ参加した社員でもマニュアルを活用する事で業務内容を正しく把握し業務を進める事ができるため、先輩社員による一から直接説明する必要がほぼ無くなり社員教育に掛かる時間をより短縮する事ができるでしょう。
マニュアル作成ツールを選ぶときの6つのポイント
社内のノウハウやナレッジを集約し、活用できるマニュアルを作りたいと考えている企業は多くあり、マニュアル作成をサポートしてくれるマニュアル作成ツールは、多くの会社が提供しており、それぞれが色々な特徴を持っています。
ここでは、マニュアル作成ツールを選ぶときに気をつけておきたい6つのポイントについて詳しくみてみることにしましょう
テンプレートが豊富であること
マニュアルには、使用目的に応じたさまざまな種類があります。その際使用するテンプレートを新人研修や業務の手引き書、セミナー講習などによってわけることで、管理しやすく分かりやすいマニュアルを作成することができます。
テンプレートの種類はツールによって異なりますが、豊富な種類を選べるものがおすすめ。つまり、誰がみても、すぐにわかるように部署ごと役職別に応じて明確な区分分けができるようなツールを選ぶことがポイントになります。
便利な業務マニュアルツールを作成する際は、豊富なテンプレートが用意されているものを選ぶようにしましょう。
編集機能が豊富であること
業務マニュアルツールには、マニュアルを作成するための編集機能が必要可決です。タイトル文字や見出し文字の設定を行うための文字スタイル機能や、みやすい文章作成には欠かせないフォントやフォントサイズの変更、色分け、コピーペーストや文字配置、インデント、表記揺れチェックなどの基本的な機能はもちろん、図形やグラフ、表、画像添付などもマニュアル作成には欠かせない機能と言えるでしょう。
マニュアルを編集する上で、コメントや校閲のための機能、QRコードなどの作成ツールがあるとより便利に活用することができます。読みやすい業務マニュアルを作成するためにも、ぜひ豊富な編集機能が搭載されたものを選ぶようにしましょう。
無料版と有料版
業務マニュアル作成ツールには、無料で利用できるものとお金がかかるものがあります。「基本的な機能が使えれば良いので、予算をできるだけ抑えたい」という場合には無料版、「有料でもよいので、豊富な機能としっかりしたセキュリティやサポートを受けたい」という場合には有料版がおすすめです。
有料版を利用する場合は、契約した後で「やっぱり使いにくかった」と感じてしまうことのないようにまずはトライアルから始めてみましょう。一定期間で使える無料トライアル期間が設けられているものも多くあるので、まずはこれを利用していろいろな業務マニュアル作成ツールを実際に使って試してみることが大切です。
目的に合っているか
企業とって業務マニュアルを作成する目的は、「研修に使用するマニュアルを多く作成したい」、「カタログを作りたい」などがあり、業務マニュアルの使用用途もそれぞれに異なります。業務マニュアル作成ツールでは、「使いたい機能があるか」、「操作性の良さ」、「高品質なセキュリティ」などが重要なポイントになります。
自社がどんなマニュアルを作成し、それをどう活用していくのか、将来的なビジョンをしっかりと決めた上で、活用できるツールを選ぶことが大切なポイントになります。
他のソフトとの互換性はあるか
業務マニュアル作成ツールでは、場合によって「Excelで作成したグラフを挿入したい」、「Wordで作成してある解説書を取り込みたい」、「PDFでプリントアウトできるようにしたい」など、他ソフトとの連携が必要になることもあります。
あらかじめ、他ソフトとの互換性を持つツールを選んでおけば、いつでも活用して効果的なマニュアルが作成できます。業務マニュアル作成ツールを選ぶ際には、ぜひ他ソフトとの互換性の有無についても確認するようにしましょう。
操作性の良さ
業務マニュアル作成ツールは、作成して終わりではありません。作成後、全社員が効果的に活用できるようにするためには、操作性の良さが必要不可欠です。誰がみても分かりやすいマニュアルを作成することはもちろん重要ですが、それ以上に「必要なマニュアルがすぐに見つかるか」どうかも大きなポイントです。
また、不用意に大切なデータが編集されたり削除されたりしてしまうことのないよう、アクセス権限を設けておくことも大切です。誰もが快適に活用できるようなツールを選ぶようにしましょう。
目的別おすすめマニュアル作成ツール
多種多様なマニュアル作成ツールが各社からリリースされていますが、作りたいマニュアルの目的によって作成ツールを選ぶことをおすすめします。企業によってマニュアルの作成目的は様々ですが、代表的なマニュアル作成目的を想定していくつかの目的を以下に挙げてみました。
- ノウハウの属人化防止
- 育成機能重視のマニュアルを作成したい
- 複雑な作業を分かりやすく説明したい
今回は上に挙げた3つの目的に当てはまる作成ツールをそれぞれ紹介します。
業務マニュアル管理におすすめのツール「Huddler」
チームのナレッジ管理に置いて大切な役割を果たしている業務マニュアル。その管理にもおすすめなのが「Huddler(ハドラー)」です。離れて業務を進める上で課題になる情報共有のあらゆる課題を解決することができるオールインワンツールです。
現在無料のβ版で提供しており、容量制限もなく初めてITツールを使うという方でも気軽に利用することができます。
Huddler(ハドラー)とは
会議を起点とした情報マネジメントツール「Huddler(ハドラー)」
https://service.huddler.app/
会議を起点とした情報マネジメントツール「Huddler」は 業務における情報を適切に管理し、チームとビジネスを前進させる⽣産性向上のためのサービスです。
Huddlerには「会議」「タスク」「wiki」「ファイル」の4つの機能が備わっていますが、その中でwiki機能では下記のような課題を簡単に解決することができます。
- メンバー各々、業界ニュースや競合情報をキャッチしているが共有ができていない
- チャットで送ってもらうと情報が流れてしまい、どこに⾏ったか分からない
- ⼈によって持っている情報量に差があり、クオリティに差が出る
- すぐ欲しい情報があるのにたどり着くのが⼤変
- 社員の⼊れ替えがあった時に都度引き継ぎ資料やマニュアルを共有し直すのが⾯倒
このような情報管理における様々な課題を簡単に解決することができます。
Huddlerのwiki機能
シンプルで見やすい画面設計で誰でも簡単に書けるエディタ
見出し、太字等の文字装飾をWYSIWYGエディタのツールバーにて行いうことができます。専門的な知識がなくても誰でもでも簡単かつ直感的に文字装飾を行っていただける機能です。マークダウン記法にも対応しています。
業務日報やマニュアルも一元管理
社内マニュアルや日報など様々な情報を直接蓄積することができます。「マニュアル類」「業界ニュース」「リンク集」などそのルームの目的や用途に合わせてカテゴリ分けをし、社内wikipediaとして運用することができます。そのほかに、他のユーザーに編集権限を付与することができたり、投稿毎にコメントの可否を設定できたり共有する内容によってカスタマイズすることが可能です。
Huddlerは現在無料で全ての機能をご利用いただけます。アカウント登録はこちらから。
NotePM
「ノウハウの属人化防止」に向いているマニュアル作成ツールがNotePMです。このツールの特徴は社員が入力した情報を蓄積・編集・検索・閲覧ができることです。マニュアルに限らず、議事録や日報なども一括して管理可能で、一元管理している全てのファイルを対象とした全文検索機能も搭載しているため探している対象の情報をすぐに探し出す事ができます。
社員全員が使えるツールであるため、社員個人が持っていたノウハウやデータを共有する事が叶い自社に関わる情報の属人化を防ぐのに大いに役立ちます。
iTutor
「育成機能重視のマニュアルを作成したい」という目的に合っている作成ツールは「iTutor」でしょう。大きな特徴は取り込み→編集→出力の3ステップでマニュアル作成が行える点です。iTutorを起動し録画ボタンを押し、PC上でマニュアル化したい作業を、Officeソフトなどを使い進めるだけで自動的にマニュアルを作成可能です。
シンプルな操作に従って自由に画像や注釈の挿入ができるため、マニュアル作成へのハードルがグンと下がります。また、iTutorで作成した穴埋め問題を活用しeラーニングコンテンツも簡単に作成可能なため、受講した社員の理解をより深める事に役立ちます。
tebiki
「複雑な作業を分かりやすく説明したい」場合にはマニュアル作成ツールに「tebiki」が合っているでしょう。tebikiの特徴は現場の社員が動画マニュアルを簡単に作成できる点です。日々行っているOJTを、tebikiを使って撮影するだけで、システムが自動で音声を認識し字幕を自動生成します。
また、100カ国以上の言語に対応しているため、日本語を習得していない外国人スタッフも理解可能なマニュアルを作成できます。社員の閲覧状況も細かくフィードバック可能ですので、アクセス分析を行い、マニュアルを運用している社員の反応をチェックすることもできます。
まとめ
今回の記事では多種多様なマニュアル作成ツールの中から、目的別の作成ツールをいくつか紹介してきました。ここで、作成ツールを自社に導入する前に忘れてはならないのは「実際にマニュアルを運用する社員の目線」です。どんなに簡単に見やすいマニュアルを作成できたとしても、実際に活用する社員が理解できなくては作成の意味がありません。
マニュアル作成の目的はその先にあるものです。今回紹介したツール利用のメリットや代表的なツールを、実際に自社へ導入する際に参考にして頂けましたら幸いです。