あらゆる業種においても企業内、ひいては各プロジェクトにおけるチーム内の情報共有を円滑に行うことは非常に重要といえます。一口に情報共有と言ってもその方法は会社ごとに大きく異なっているのが現状です。でしかし、情報共有の方法によっては現場の課題を増やしてしまっているケースも見受けられます。
代表的な例としては
- どのメンバーにどの情報を伝達したか忘れてしまった
- 特定の業務については限られた社員しか把握していないので、その都度確認が必要になる
- 部下に情報を伝えたつもりだったが、伝わっていなかった
こういった例が実際に起こっています。今回は先述したような例を防ぐため、情報共有をする際はどういったポイントに気を付ければ良いかを詳しく説明していきます。
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目次
情報共有の主な目的
情報共有の主な目的とされるのは「ノウハウの共有」「コミュニケーションコストの削減」と言われています。
①ノウハウの共有
情報共有が行われる事により、特定の社員のみが独占し蓄積していたノウハウを他の部署や社員個人に共有する事ができるようになります。こういった機会が設けられる事により、「新規プロジェクトを立ち上げる」ような際に他の社員が前例にあったような事例のノウハウを転用する事で工数削減・コストの軽減につなげる事が可能になります。
②コミュニケーションコストの削減
異なった部署・チーム間で同じプロジェクトを進めていく場合、多くの人を経由して情報の伝達や連絡が行われるため、伝言ゲームのように一つの目的を伝えるまでに多くの人的・時間的コストを要してしまいます。ですが、社内の情報共有環境が整ってさえいればコミュニケーションコストの削減、最終的には業務遂行の効率化にも大きく寄与する形になります。
情報共有効率化に必要な3つのポイント
では、実際に効率化のために情報共有を進めていくにあたりどういった事に気をつけるべきなのでしょうか?主な情報共有効率化に必要な3つのポイントについて、それぞれ説明していきます。
社内情報共有ツールの導入
まず、自社が必要としている条件にあった「情報共有ツール」を導入しましょう。従来からある情報共有の方法としては、「口頭による連絡」「書面による連絡」「メールによる連絡」などがありました。しかし、IT化が進んだ現代においてより時代と現場に合った方法と言えるのがこの「情報共有ツール」です。
情報共有ツールとは、その名の通り情報共有を目的として開発された専門ツールを指しています。具体的には、以下のようなものが挙げられます。
- クラウド共有ツール
- ビジネスチャット
- 社内Wiki
それぞれにメリット・デメリットがありますので、無料トライアル期間などを利用し複数のツールから比較検討するのがおすすめです。情報共有ツールの導入にあたって気をつけるべき点としては「ツールの統一化」です。
チームの中でいくつものツールが運用されていると、本当に必要な情報を見つけ出すために複数のツールを同時に使う必要が出てきてしまう事が考えられ、せっかく効率向上のために使用しているはずのツールも意味をなさなくなってしまいます。情報共有ツールを導入した場合は必ず統一化を行うようにしましょう。
明確なルールの設定
情報共有を行う組織やチームによって、それぞれに合った「運用ルール」を設定し、マニュアルとして運用・共有する必要があります。社員全員が一斉に情報共有ツールを使用し始めたとしても、明確なルールも無いままではなかなか情報共有は習慣化しないものです。とはいっても、決して堅苦しいものである必要はありません。
例としては「毎日終業時に日報を書く」ですとか、そういった簡単なものから始めるくらいで良いでしょう。また、よく使われるであろう「日報」「議事録」「業務マニュアル」などいくつか用意しておく事で誰もが簡単にドキュメントを作成する事が可能になり運用し始めるハードルを下げ、共有される情報のクオリティ向上に結果として繋がる形になります。
ツールの機能を利用し、情報を整理する
いざ情報共有ツールを導入してみたは良いものの、蓄積された膨大な情報から自分が今探している情報にたどり着くまで多大な労力を必要としてしまうのではないか、と危惧される方も少なくありません。そういった際に便利なのが「タグ機能」です。
ほとんどの情報共有ツールにはタグ機能が基本機能として備わっています。タグ機能を使う事により、同じような内容の情報を一括して紐付けする事が可能になり、似たような情報へよりアクセスしやすくなります。また、もう一つおすすめの機能として「グループ機能」があります。チームや部署内全体に拡散する必要のない、関係者のみに知らせたい情報がある場合はこのグループ機能を使い情報の振り分けを行う事ができます。
タグ機能・グループ機能を有効に利用し、膨大な情報を整理して円滑に情報共有を進めていきましょう。
まとめ
今まで説明してきた内容に沿って情報共有の目的を正しく理解し、情報共有方法をスムーズに運用させる事が社内の情報共有の効果を最大限に引き出すポイントとなります。また、日々運用する上で社内の情報に関わる全ての社員が、情報共有について試行錯誤し続ける事で情報共有に対する意識そのものの向上にも繋がります。
情報共有ツール以外にも社内におけるコミュニケーションなどを利用しつつ、情報共有の方法を社内全体に浸透させるためにも定期的に見直しを行い、更なる組織の体制構築や生産性向上へ繋げていきましょう。