議事録は記録書類なので、プレゼン資料のようにデザイン性にこだわるのは不要です。会議後はできる限り速やかに作成・共有するのが望ましいでしょう。しかし、一定の工数がかかってしまうのは仕方がないもの。どうにか効率化できないだろうか?と頭を抱えている方に向けて、今回は議事録を自動作成する方法をご紹介します。
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目次
方法①AI搭載の議事録作成ツールを使用して効率化
いわゆる「人工知能」と呼ばれるコンピューターは、特定の分野において優れた情報処理能力を有し、現代では様々なシーンで見かけることができます。Google検索ではメロディーをハミングするだけで該当する曲を検索してくれますし、iPhoneのFaceIDはサングラスをかけていても本人確認を実行できます。
目覚ましい発展を遂げているAIは、多くの議事録作成ツールにも取り入れられていることをご存知でしょうか?
例えば会議中にツールを起動し、マイクで音声を拾い上げるだけでAIが自動的に文字起こしをしてくれて、議事録として保存ができます。もちろん多少の編集は必要ですが、通常の議事録作成よりも圧倒的に少ない工数で済むのが大きなメリットです。
参加者別の発言をまとめてくれる議事録ツールもあります。オンライン会議型のツールで、事前に参加者を登録して各々が使用している端末のマイクが音声を拾うと、AIによって発言がテキスト化されるのと同時に、誰が何を話したのかを全て時系列で記録できます。参加者の発言の証拠として残しておくのにも有効です。
COTOHA Meeting Assist
https://www.ntt.com/business/services/application/ai/cotoha-ma.html
NTTコミュニケーションズ株式会社が提供する議事録作成ツールで、それぞれのマイクから音声を拾い上げ、参加者ごとに発言をまとめてくれます。大手グループ企業が提供する安心感と、初期費用無料、月額5万円~というリーズナブルさが魅力です。
音声議事録システム
https://voice-dashboard.userlocal.jp/
国内で2,000社以上のシステム導入実績を持つ株式会社ユーザーローカルが提供する、無料の議事録作成ツールです。「新しくミーティングを始める」ボタンをクリックすれば即座に音声記録が始まり、自動で文字起こしをしてくれます。非常にシンプルなツールですがAIの性能はそこそこ高いので、会議中の発言をしっかりとテキストに起こしてくれます。ただし、スピーカーの反響音が誤認識の原因になるため、イヤホン等の着用が推奨されています。テキストデータの保存は自動的に行われないので、個別にダウンロードする必要があります。
方法②ドキュメント作成ツールを使った文字起こしで効率化
新しいツールを導入するのには少々抵抗があったり、予算的に既存ツールを使用したいと考えている方はWindowsのワードやGoogleのドキュメントを活用した文字起こしがおすすめです。各ドキュメントツールには音声入力AIが搭載されているので、これを利用します。
ワードの音声入力を利用するには「ディクテーション」機能を起動します。新規ワードを作成したらホームタブにてディクテーションをクリック。言語を選択してマイクボタンをクリックしたら音声入力が開始されます。ワードでは直接的に音声入力する方法と、音声ファイルをアップロードして文字起こしする方法があります。詳しくはMicrosoftサポートの「レコーディングの文字起こしを行う」ページに掲載されている手順をご確認ください。
Googleドキュメントでも音声入力が搭載されているので、これを利用して自動的な文字起こしが可能です。新しいドキュメントを作成したら「ツール」タブをクリックし、リストから「音声入力」を選択します。
画面左にマイクボタンが表示されるので、クリックし、話しかけると音声入力がスタートします。
音声入力の精度は高い方なので、端末搭載のマイクではなく別途マイクを装着すればより精度の高い文字起こしができます。会議中でも全ての会話を拾ってくれるので、議事録作成を助けてくれます。ただし、参加者ごとに発言を区別するようなことはないので、議事録作成ツールと比較すると性能は劣ります。
いざ、文字起こしで議事録を自動作成!
いかがでしょうか?一昔前と比べて、議事録作成もだいぶ楽になったものです。AI等を活用した議事録の自動作成を行う際は、「どれくらいの完成度ならOKラインか?」を関係者を交えて決めておくことが大切です。議事録作成を効率化できるとはいっても、AIが全ての工程を代行してくれるわけではありません。AIはあくまでアシスタント機能なので、最終的には人が手を加える必要があります。単に自動で文字起こししただけで議事録として機能しない場合が多いので、その点には十分注意してください。しかしながら一定の効率化効果はあるので、ぜひ一度文字起こしオートメーションを試してみましょう。