ビジネスにタスク管理がなぜ必要か?簡単に言えば、QCD(品質・コスト・納期)の目標を効率よく達成するためです。タスク管理が正確なら仕事の抜け漏れがなくなり、優先順位に沿って仕事を進められます。「デキるビジネスマン」というのは得てして、タスク管理が上手なものです。
今回は、タスク管理を実施するにあたり知っておいて欲しい手法を紹介します。自分に合ったタスク管理手法を見つけるのもビジネスマンにとって重要な仕事の1つです。タスク管理が苦手という人はぜひ参考にしてください。
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目次
①カンバン方式
タスク管理手法として最もシンプル、かつ最も使われているのがおそらくカンバン方式です。どこかで聞いたことがありますか?そうです、カンバン方式は世界のトヨタ自動車が発明した「ジャスト・イン・タイム」と呼ばれる生産方式で採用されており、それをタスク管理手法として落とし込んだものになります。
簡単なやり方としては、ホワイトボードを3つの縦割りにして左から「タスク」「実行中」「完了」とスペースを割り振ります。必要なタスクを全て付箋に書き出したら、それをタスク欄に張り出しましょう。誰かがタスクを実行する際は実行中欄に当該タスクの付箋を移し、タスクを遂行すれば完了欄に移します。
こうしたタスクを管理することで、常に一定量のタスクを実行する状況を作り出し、かつ誰が何をやっているのか?どんなタスクが残り、何が完了しているのか?を一目で確認できます。ちなみに生産性向上ツールの「Huddler(ハドラー)」のタスク管理機能はカンバン方式を採用しています。
②GTD(ゲッティング・シングス・ダン)
収集・処理・整理・見直し・実行というプロセスでタスク管理を行っていく手法です。米国の経営コンサルタントが開発した手法で、今では世界中で使われています。
まずは収集プロセス。ここでは「頭の中にある、行動を伴う全てのタスク」を吐き出しましょう。ビジネスとプライベートが混ざっていても問題ありません。処理では全てのタスクを「簡単」「複雑」の2つに分類していきます。整理にて、「複雑」に分類したタスクの細かい作業を明確にしていきましょう。見直しではタスクの優先順位を付けたり、定期的にタススクのチェックをして散らかったタスクをまとめていきます。最後に実行でタスクを遂行し、完了させましょう。
一連のプロセスでタスク管理を実行することで、常に優先順位の高いタスクから遂行し、「優先度は低いが行いたいタスク」まで手を回せられるようになります。
③アイゼンハワーマトリクス
第34第アメリカ大統領のドワイド・D・アイゼンハワーが発案したとされる時間管理テクニックであり、タスク管理手法にも繋がります。「重要」「重要じゃない」「緊急」「緊急じゃない」という4つの要素からマトリクスを作成し、タスクをそれぞれ分けていきます。
重要 | 重要じゃない | |
緊急 | 重要かつ緊急 | 緊急だが重要じゃない |
緊急じゃない | 重要だが緊急じゃない | 重要でも緊急でもない |
- 重要かつ緊急=今すぐにやるべき個人的なタスク
- 重要だが緊急じゃない=1日の終わりに回すタスク
- 緊急だが重要じゃない=誰かに任せてもよいタスク
- 重要でも緊急でもない=どうでもいいタスク
こうしてタスクをマトリクスとしてまとめると、何が重要で何が重要じゃないかを一目で確認できます。注意すべきは「重要」と「緊急」の違いを明確にすることです。アイゼンハワー大統領は次のような言葉を残しています。
“ 大事なことは緊急であることはほとんどなく、緊急なことが大事であることもほとんどない。”
例えばプロジェクトを達成するために「重要」な仕事は、得てして「緊急」ではありません。その反対に、「緊急」な仕事が「重要」である可能性も低いのです。重要な仕事というのは長期的な目標達成に欠かせないタスクや、価値を作り出すようなタスク。そのほとんどは緊急ではないので、緊急のタスクをこなしつつ如何にして重要なタスクに時間が割けるかが大切になります。
3つの管理手法を組み合わせて
タスク管理手法には色々とあります。ポイントは、いずれか1つの手法にこだわるのではなく、複数の手法を組み合わせて自分にとって丁度良いバランスを見つけ出すことです。GTDとアイゼンハワーマトリクスを駆使すれば、かなり精度の高いタスク分類ができます。それをカンバン方式に落とし込むことで、タスク全体を俯瞰でき抜け漏れの無い仕事が実現できるでしょう。
いきなり全てのタスク管理手法を実践するのは難易度が高いので、まずはカンバン方式からタスク管理を始めてみてはいかがでしょうか?手帳やノートにタスクを書き込むのが苦手という方は、Huddlerで使いやすいカンバン方式のタスク管理をぜひ体感してみてください。