会議でよく耳にする「レジュメ」や「アジェンダ」「サマリー」。なんとなく聞いてはいるけれど、この2つの明確な違いについて実はあまり分からない人もいるのではないでしょうか。知っているつもりでも実は知らない。でも今さら聞けない…。という人のために、今回は、「レジュメ」「アジェンダ」「サマリー」の違いと、会議における意味についての詳細をまとめました。
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目次
「レジュメ」という言葉の意味
レジュメは「resume」で、「要約」や「履歴書」などのことを意味する英語です。要約とは、「文章の要点を簡潔にとりまとめたもののこと」をいい、記載方法は、目次のようなイメージになります。
レジュメという言葉はアメリカでも使用されており、「履歴書」や「職務経歴書」などのことを指しています。最近では、外資系企業の影響から国内でも履歴書のことをレジュメという人も多いようです。
「レジュメ」「アジェンダ」「議題」それぞれの意味
レジュメやアジェンダ、そして議題なども会議ではよく耳にする言葉です。似たような意味に捉えている人もいるかもしれませんが、それはまちがいです。一つ一つの用語の意味やそれぞれの使い方などには明確な違いがあることをここできちんと理解しておきましょう。
レジュメ
レジュメが「要約」という意味を持つ言葉であることはわかりました。一般的に、レジュメは、講演会やセミナーなどで、一方的に視聴する側に配布されるものです。会議で使用する場合のレジュメは、会議内容を簡潔に取りまとめ、それを記載して印刷したものなどを指しています。
本来なら、取りまとめること=要約であり、要約=レジュメということになりますが、会議の場では、要約したものまとめてプリントアウトしたものをレジュメと呼んでいます。
アジェンダ
アジェンダを直訳すると「予定表」という意味になります。いわゆる「行動計画」や「スケジュール表」を意味する用語で、会議場でよく利用される言葉です。アジェンダには、会議の日時や会議の目的や内容、流れが記載されており、参加者は、事前に配布されたアジェンダをみて会議全体を把握し、意思統一することができます。
つまり、アジェンダは、会議をスムーズに進めるためのツールとして活用されるというものです。
議題
議題も会議ではよく聞くことがある言葉でアジェンダと混同されることが多いようです。議題は、会議での題目としてたてられるものです。アジェンダが計画表や会議内容を記載しているものなのに対し、議題は会議で討論されるべき課題、その題目のことを意味しています。
さらに議題とよく似た言葉で「議案」があります。議案は、討論ではなく、決定するための提案事項のことです。間違えて使ってしまわないように注意しましょう。
よく似た言葉「サマリー」と「レジュメ」の違い
レジュメとよく似た意味を持つ言葉に「サマリー」があります。レジュメは、論文やセミナー、会議内容を要約してまとめたもののことを言います。一方、サマリーは論文やセミナー、会議内容の要約そのもののことを指しています。
つまり、サマリーは要約そのもののことを言い、サマリーをまとめたものがレジュメであり、レジュメは複数のサマリーで構成されているということになります。
レジュメ、アジェンダ、サマリーの事例
ビジネスシーンでの「レジュメ」、「アジェンダ」、「サマリー」の活用方法は多岐にわたります。ここでは、これらの用語が実際にどのように使われるか、具体的な事例を通してご紹介します。
レジュメの事例
例えば、ある企業のセミナーでのレジュメは、参加者に事前に配布されます。このレジュメには、セミナーの主要なポイント、講師のプロフィール、セミナーの流れが簡潔にまとめられています。参加者はこのレジュメをもとに、セミナーの内容を予習し、質問や議論の準備をすることができます。レジュメは、情報の要約としてだけでなく、参加者の理解を深めるための重要なツールとなります。
アジェンダの事例
一方、部門会議のアジェンダでは、会議の日時、場所、目的、議題順序などが明記されています。アジェンダは会議の流れを整理し、参加者が会議の目的と構造を理解するのに役立ちます。例えば、新しいプロジェクトのキックオフ会議では、アジェンダにはプロジェクトの概要、目標、役割分担、タイムラインなどが含まれていることが一般的です。アジェンダは、会議の効率化と生産性の向上に不可欠です。
サマリーの事例
最後に、プロジェクトの終了後に作成されるサマリーレポートは、プロジェクトの成果、学び、改善点を総括します。このサマリーは、プロジェクトメンバーだけでなく、他の部署や経営層に対しても、プロジェクトの成果を伝える重要なドキュメントです。サマリーによって、プロジェクトの成功要因や課題が明確になり、将来のプロジェクトに活かすことができます。
レジュメを作成するメリット
下記がレジュメを作成するメリットです。レジュメを作成することで、会議の質を向上させ、プロジェクトの進捗管理をしやすくすることができます。
会議の進行がスムーズになる
会議で議論するトピックやアジェンダを明確にし、議論の方向性を指示する役割があります。レジュメを作成することで、会議の進行がスムーズになり、議論の質を向上させることができます。
情報共有が円滑になる
レジュメは、会議の前に配布することで、参加者が事前に議題やアジェンダを把握することができます。そのため、会議の開始前から参加者全員が議論に参加できるようになり、情報共有が円滑に進むことができます。
プロジェクトの進捗管理がしやすくなる
プロジェクトの進捗管理にも役立ちます。会議で話し合われた内容をレジュメにまとめ、定期的に共有することで、プロジェクトの進捗状況を把握することができます。また、課題や課題解決策についても明確にすることができるため、プロジェクトの成果にもつながります。
目的別「レジュメ」の使い方
レジュメは、会議の場だけで活用されているものではありません。レジュメの作成方法は、基本的にどれも同じですが、見る人にとってわかりやすい、伝わりやすいものを意識して作るようにしましょう。
ここでは、色々なシーンで活躍する目的別レジュメの使い方について確認してみましょう。
転職・就職におけるレジュメ
転職・就職におけるレジュメでは、求人内容をよく理解した上で、募集要項に対して自分がどんな経験を積んできたかをできるだけ詳しく記載しなければなりません。これらはいわば、履歴書、職務経歴書と呼ばれるもので、内容はもちろん、誤字脱字のないよう丁寧にすべてを適切に記載する必要があります。
履歴書には、学歴や趣味・特技、自己PRなどを具体的かつ簡潔に書きます。職務経歴書は、中途採用での募集に必要な書類で、これまで働いた会社についての情報を詳しくわかりやすく書き上げることが大切です。
大学や研究分野におけるレジュメ
大学や研究分野におけるレジュメでは、学生に対しての講義やセミナー、ゼミなどで使用するレジュメが必須です。また、教授同士での会議や打ち合わせ、ミーティングなどでも利用されることもあります。
さらに、研究内容についての論文などでもレジュメが必要になります。この場合のレジュメは、視聴してもらう人たちへ向けた報告資料という要素が強くなります。
会議・プレゼンなどビジネスの場におけるレジュメ
会議やプレゼンなど、ビジネスの場におけるレジュメは、社内会議やプロジェクトミーティング、社内外でのプレゼンなど、あらゆるシーンで活用されることになります。わかりやすく的確なポイントを抑えたレジュメ作成を意識しましょう。
レジュメの書き方とポイント
色々なシーンで使われているレジュメですが、実際にレジュメを作成するとなるとどこから作成すればよいのか迷ってしまう人もいるのではないでしょうか。ここでは、レジュメの書き方とポイントについてしっかり確認しておきましょう。
ビジネスシーンにおけるレジュメの書き方
レジュメにかかわらず、多くの文章において大切なポイントは、はじめに「結論」を書くことです。タイトルとして使用するのも良いでしょう。レジュメはわかりやすいことが大切なので、まず結論を書くことで「何が言いたいのか」を的確に伝えることができます。
次にその結論についての根拠を論理的に書いていきましょう。できるだけわかりやすく書くことを意識し、できるだけ専門用語は使わないようにすることも大切です。
また、レジュメに記載する内容は、引用や参照したものは避け、ネット上の盗用などは絶対にやめましょう。レジュメには、正確な情報だけを記載し又聞きした情報は記載しないようにしましょう。
ビジネスシーンでレジュメを書くときに気をつけたい3つのポイント
レジュメを書くとき、特に気をつけておきたいこととして3つのポイントを挙げてみました。これからレジュメを作成するときの参考としてチェックしておきましょう。
ポイント1:レジュメは要約である
レジュメを作成する際には、まず「レジュメ=要約」であるということを意識するようにしましょう。
「これからどんな会議が行われるのか」、「どのような進行スケジュールなのか」、など参加者の意識を高められるような具体的かつわかりやすい要約を作ることが求められます。
ポイント2:会議の議題ごとに予定時間を記入する
さまざまな論議が交わされる会議の場では、つい時間が遅延してしまうことが多いようです。複数の議題を論議しなければならないときなどは、時間が押してしまい、次の仕事に支障をきたすことにもなりかねません。
議題ごとに予定時間を明記しておけば、会議の参加者全員が時間を把握することができ、時間の遅延状況もわかりやすくなります。質疑応答の時間はどこにどれくらい設けられているのか、休憩はいつなのか、など、目次で会議の進行内容や論点を共通認識することで、会議そのものをスムーズに進行することができるようになります。
ポイント3:わかりやすく簡潔に書くこと
レジュメは、あくまでも目次であり、誰もがみてすぐに理解できるモノでなければなりません。とはいえ、あまりに簡潔過ぎても逆にわかりにくくなってしまうため、要点を抑えた簡潔さが求められます。
わかりにくい議題などは、「見出し」の下に「説明文」を追加してみるなどの工夫が必要になります。
ビジネスシーンでレジュメを作るときのポイント
レジュメを上手に作る時のポイントをおさえておけば、最低限必要な情報を忘れずに記載しておくことができます。慣れないうちは特に試行錯誤が必要になることもあるので、まずは、ポイントを抑えたレジュメ作成を意識しておきましょう。
1.書体
レジュメは、限られた用紙の中にみやすく記載する必要があります。また、誤読を防ぐためにも使用する書体は見やすくはっきりとしたものを使うようにしましょう。印刷してもつぶれにくいゴシック体などを使用し、文字サイズも読みやすい大きさで作成するようにしましょう。
2.文体
文章全体の体裁である文体は、「~です。~ます。」ではなく、すべて「箇条書き」で簡潔にまとめましょう。説明文などで文章体にする場合は、できるだけ短くまとめて記載するようにしましょう。
3.タイトル
会議やミーティングでの一番大きなテーマを「タイトル」として、大きく記載します。そのタイトルについての会議が何回目であるかなども一緒に記載しておくとよりわかりやすくなります。
4.会議の日時・場所
会議が行われる日時と場所を正確に司祭しておきましょう。また、会議全体の開始時間と終了時間も合わせて記載しておきましょう。
5.参加者
会議に参加するメンバーを全て記載しておきましょう。また、ファシリテーターや議事録担当者などの氏名も合わせて記載しておきます。
6.配布資料
会議資料として配布されている資料名も全てわかりやすく記載しておきましょう。会議に参加した人が自分の資料がきちんと揃っているかどうかの目安になります。
7.議題と時間配分
会議の中議論される議題と時間配分を記載しましょう。
- 議案説明(13:00~13:30)
- 質疑応答(13:30~14:00)
- 議案のまとめ・決定事項の確認(14:00~14:15)
などのように箇条書きで簡潔に記載します。
8.次回予定・メモ
レジュメの最後には次回に行われる会議予定を記載しておきましょう。まだ未確定の場合は、後日連絡する旨も記載しておくこと。参加者が後から見直した際にすぐにわかるようにしておくことが大切です。
また、会議での要点をメモできる欄を用意しておくなど、ひと工夫してみるのもよいでしょう。
テンプレートを使用してみる
レジュメを書くことに慣れないうちは、テンプレートを使用してみるのもおすすめです。「レジュメ テンプレート」で検索してもほとんどが職務経歴書のテンプレートである場合が多いので注意しましょう。
以下のサイトでは、会員登録などの面倒な手間をかけずに無料で使えるテンプレートが用意されています。
経費削減実行委員会
ExcelやWordを使用したテンプレートが用意されています。シンプルなデザインでどんなシーンにも使いやすいテンプレートになっており、スケジュールつきのテンプレートも用意されており、プロジェクトの進捗状況などもわかりやすく作成することができます。
レジメ:無料でダウンロードできるテンプレート
https://www.usefulhp.com/everyday/rejime.html
会員登録不要でWordで作成された会議レジュメのテンプレートを無料でダウンロードすることができます。シンプルなフォーマットになっているので、初心者でもわかりやすく作りやすいデザインが特徴です。
Windows×Macで使えるビジネス文章
https://hikaru-net.sakura.ne.jp/business/
会員登録不要で誰でも無料で利用できるテンプレートです。Excelで作成されたレジュメのテンプレートです。社内向け会議に最適なシンプルなデザインで、初心者でも使いやすいフォーマットになっています。
会議におすすめのツール
会議をきちんと効率的に進めるためには事前準備から共有までをスムーズに的確に行うことが必須です。これまではエクセルやワードでレジュメを作って、予め共有し、会議後にメールで議事録を送付するという流れが一般的でしたが、「会議を起点とした情報マネジメントツール Huddler(ハドラー)」を使えば、会議にまつわる全ての情報を一つにまとめ、スムーズな進行をすることが可能になります。
Huddler(ハドラー)とは
会議を起点とした情報マネジメントツール「Huddler(ハドラー)」
https://service.huddler.app/
会議を起点とした情報マネジメントツール「Huddler」は 業務における情報を適切に管理し、チームとビジネスを前進させる⽣産性向上のためのサービスです。
Huddlerには「会議」「タスク」「wiki」「ファイル」の4つの機能が備わっていますが、その中で会議機能では下記のような課題を簡単に解決することができます。
- 終了時間が決まっておらず、拘束時間が⻑い
- そもそも会議の⽬的が不明瞭で必要性に疑問を感じる
- データ(資料等)を集約する場所やツールの管理が属⼈化している
- アジェンダが決まっておらず、会議の進⾏が緩い
- 決定事項・次回までの宿題・ルールなどを確認できる場所がない
Huddlerの会議機能
リアルタイム・共同編集で チームコラボレーションを促進
作成中の議事録は、各メンバーとリアルタイムで共有され、共同編集が可能です。オンライン会議で同じ空間にいなくても、まるで同じ会議室にいるかのように、仕事を進めることができます。
会議に自動で紐付く タスク、ファイル管理
会議中に「次までにこの資料用意しておいてね」などタスクが発生することは多いですよね。会議を軸にタスクや関連するファイルを一元管理できるため、もう情報が点在することはありません。
会議前のアジェンダも 会議後の議事も共有が楽々
会議ごとに発行される外部共有用URLを送れば、Huddlerのアカウントを持っていない取引先の相手にも議事録やアジェンダを共有することができます。記録する、出力する、連絡するといった一連の流れがHuddlerの画面一つで完結します。
現在無料アカウント登録はこちらから。
まとめ
会議におけるレジュメとアジェンダ、議題やサマリーなどの違いについてご紹介してきました。シーン別に使われているレジュメや、レジュメの書き方のポイントなどを抑えておけば、今後の会議資料の作成時に役立てることができそうです。