日々の業務を行う上で、知識の統一化や社員間の教育において必要不可欠なのが業務マニュアルです。業務マニュアルの作成は時間的コストや工数がある程度掛かってしまうため簡単な事ではありませんが、きちんとマニュアルを整備しておく事で業務効率化や企業利益の最大化に繋がっていきますので、作成する事で得られるメリットは自社にとって大きなものとなります。
仕事をしている中で、ある日突然マニュアルの作成を依頼されたり、マニュアル作成が必要になったりする状況がやってくる場合もあります。今回の記事では、そうした際に役立つフォーマット・サンプル集や作成の際に理解しておきたいポイントについて詳しく説明していきます。
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マニュアルを実際に作成する上でどのようなことを理解しておく必要があるのでしょうか?分かりやすい例を4つ挙げて紹介していきます。
目次
①対象者(読み手)の目線を意識する
業務マニュアルを作成するにあたり意識しておきたいのが「対象者(読み手)の目線」です。読み進めていく際に分かりやすいと感じるマニュアルは、どういった立場の社員が実際の現場で運用していくのかが明確に想定されています。
マニュアルの読み手目線がはっきりしていない事で、入れる必要の無い情報が盛り込まれてしまい内容が複雑になり何を伝えたいのかがよく分からないぼやけたマニュアルになってしまいます。例えば新入社員を対象としている場合は、専門用語に解説を付ける、ビジネス用語を多用し過ぎない、といったポイントを忘れないよう意識しましょう。
②何を伝えたいのかを明らかにする
マニュアルを読む社員は「作業手順や業務内容はマニュアルを見るだけでほぼ理解できる」ことを望んでいる事がほとんどです。つまり、読むだけで何を伝えたいのか、何を説明しているのかが一目で分かるマニュアル作りを目指す必要があります。
あらかじめテーマを明確にし、構成を工夫して作成する事で読み手はよりマニュアルの内容を理解しやすくなります。その中でも特に大切なのが、以下のような点です。
- 業務を行う意味、目的
- 業務全体の流れ
- 業務に求められるクオリティ
この3つの要素を盛り込むことで、取り組んでいく業務がどのような目的で行われているのかをきちんと理解する事で業務に対する動機付けに繋がり、結果として業務を進めることによって得られる結果のクオリティにも差が出てきます。
また、読み手となる社員が実際には取り組まない業務であったとしても、業務の全体像を伝えておく事で理解がより一層深まります。加えて業務に求められるクオリティを伝えておく事で、業務内容のクオリティを統一し作業担当者本人もどこまで作業を進めれば良いかが明らかになり不安無く作業を進める事ができます。
③表現は単純かつ正確に
読み手の視点に立つ上で忘れてはならないのが、文章表現が過剰になっていないかどうかという点です。やたらと長文になっている、周りくどい表現になっているといった表現は読み手にとって本当に伝えたい事が何か分かりづらいものです。簡潔かつ明確に、短い文章で構成するよう心がけましょう。
④デザインは凝り過ぎない
ここまで紹介してきたポイントはマニュアル内の文章に関するものでしたが、マニュアルを構成するデザインに配慮する事でより伝わりやすいものになります。読み手が読みやすいと感じるマニュアルにするため、図や画像を挿入する、タイトルや文にデザイン性を持たせる事でより視覚的に内容を捉えやすくなります。
しかし、ここで気を付けたいのが、デザインに凝り過ぎてしまう事です。マニュアル本来の目的はあくまで読み手に業務内容を分かりやすく正しく伝える事ですので、極力シンプルなデザインになるよう心掛けましょう。
業務マニュアル フォーマット・サンプル集
マニュアル作成の際に気を付けたいポイントについて紹介してきましたが、マニュアル作成経験の無い担当者がゼロの状態から作成するのは骨が折れる作業になります。そこで活用したいのが今から紹介していく業務マニュアルのフォーマット・サンプル集サイトです。
WordやPowerPointといったアプリケーションに合わせて使えるようにカスタムされたテンプレートや、作りたいマニュアルの内容に合わせて選ぶ事ができます。
bizocean
bizoceanは国内最大級の無料テンプレート集「書式の王様」をはじめ、ビジネスに関するコンテンツが提供されています。Word、PowerPoint、Excelそれぞれのバージョンが用意されているため細かな用途に合わせてテンプレートを探す事ができます。
Microsoft
Word、PowerPoint、Excelの開発元であるMicrosoft社からもビジネスパーソン向けのテンプレート集が提供されています。開発元が提供しているものなので、それぞれのアプリケーションが得意とする分野に合わせた多彩なテンプレートが用意されています。
経費削減実行委員会
経費削減実行委員会では、PowerPoint用のマニュアル向けテンプレートが利用できます。企画書、提案書、業務引き継ぎ書と言ったすぐに使えるフォーマットや、日々の業務に役立つコラム集もまとめられています。
まとめ
業務マニュアルはただ作成するだけではなく、伝えるべき人に伝わらなくては意味がありません。伝わりやすいマニュアルを作成するためにも、今回紹介した作成のポイントを意識しフォーマット・サンプル集を存分に活用する事で作成に掛かる無駄な手間を省き、すぐに活用可能なマニュアルの作成に役立てて頂けますと幸いです。