個人のスキルや知識、態度が組織の目標達成にどれだけ貢献しているかを評価する基準「コンピテンシー」は、ビジネスの現場で非常に重要な概念となっています。
今回は、コンピテンシーの基本的な意味から、その評価のポイント、活用のメリット・デメリットについて解説します。考え方を理解し、自身のキャリアや組織力の向上にに役立てましょう。
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目次
コンピテンシーとは
コンピテンシー(Competency)は、個人が職務を遂行する上で必要な知識、スキル、態度を指します。これには、専門的な知識や技術的なスキルだけでなく、コミュニケーション能力や問題解決能力などのソフトスキルも含まれます。コンピテンシーは、個人の能力を客観的に評価し、組織の目標達成にどれだけ貢献しているかを明確にするための基準となります。
この考え方を取り入れることで、組織は人材の適材適所な配置や育成が可能となります。また、明確な評価基準があることで、従業員一人一人が自身の強みや弱みを理解し、自己成長の方向性を見つける手助けにもなります。コンピテンシーは、組織と従業員双方にとって、持続的な成長と発展を支える重要な要素です。
コンピテンシーという考え方が広まった背景
最近では採用や評価など様々なビジネスシーンで聞くことが多くなった「コンピテンシー」という考え方ですが、なぜこのように広まったのでしょうか。下記3つのポイントを紹介します。
グローバル化の進行
近年、グローバル化が進行する中で、企業は国境を越えてビジネスを展開するようになりました。これに伴い、多様な文化や価値観を持つ人材と協働する必要が出てきました。コンピテンシーの考え方は、このような多様な人材を効果的に組織に組み込み、マネージする手法として注目されるようになりました。
多様な働き方の出現
テクノロジーの進化や働き方改革の推進により、リモートワークやフレックスタイムなど、多様な働き方が一般的になってきました。コンピテンシーは、従業員の働き方や評価方法を多様化させ、個人のライフスタイルや働き方に合わせた人材管理を実現するための基準となります。
人材管理の変革
従来の人材管理方法が、現代のビジネス環境や働き方に合わなくなってきたため、新しい評価基準や人材管理の方法が求められるようになりました。コンピテンシーは、個人のスキルや成果を公平に評価し、人材の能力を最大限に引き出す新しいアプローチとして広く採用されています。
コンピテンシーが活用されるシーンの例
採用面接
コンピテンシーは、採用面接の際に候補者の適性を評価する重要な基準となります。候補者が持つ知識やスキル、態度を具体的に把握し、組織のニーズに合った人材かどうかを判断するために使用されます。また、コンピテンシーに基づいた面接は、候補者のポテンシャルや適性をより深く探ることができます。
人事評価
組織内での人事評価においても、コンピテンシーは中心的な役割を果たします。従業員の業務遂行能力や貢献度を客観的に評価するための基準として設定され、公平かつ透明性のある評価が行われるようになります。
キャリア開発
コンピテンシーは、従業員のキャリア開発をサポートするツールとしても活用されます。従業員自身が自らのコンピテンシーを理解し、自己成長のための計画を立てる際のガイドラインとなります。また、組織は従業員のコンピテンシーに基づいて、適切な研修やスキルアップの機会を提供することができます。
コンピテンシーを活用するメリット・デメリット
コンピテンシーを取り入れることに関してはメリットだけでなく、デメリットも存在ます。
コンピテンシーを活用するメリット
目標達成の明確化
基準を明確化することで、従業員が自身の役割や目標を明確に理解し、組織の目標達成に向けた活動が効率的に行えるようになります。
人材の適材適所な配置
個人のコンピテンシーに基づいて、その能力や適性に合ったポジションに配置することができます。
公平な評価体系の構築
適切な基準に則って評価することで、客観的かつ公平な人材評価が可能となります。
自己成長の促進
従業員が自身のコンピテンシーを理解し、スキルアップの方向性が明確になります。
コンピテンシーを活用するデメリット
評価の主観性
評価が主観的になりがちで、評価者のバイアスが影響する可能性があります。
過度な競争の促進
コンピテンシーを強調するあまり、組織内での過度な競争が促進され、チームワークが損なわれる可能性があります。
人材の多様性の損失
一定の基準に合わせるあまり、異なるバックグラウンドやスキルセットを持つ人材の採用が見逃される可能性があります。
継続的な見直しの必要性
コンピテンシー基準は継続的に見直しや更新が必要であり、その作業が負担となる可能性があります。
コンピテンシー評価の導入ステップ
ステップ1:評価基準の設定
コンピテンシー評価を導入する際の最初のステップは、評価基準の設定です。どのような知識やスキル、態度を評価の対象とするのかを明確にし、それらが具体的にどのように評価されるのかを定めます。この段階で、組織のビジョンや目標に沿った基準を設定することが重要です。
ステップ2:評価プロセスの実施
評価基準が設定されたら、次に評価プロセスの実施です。従業員のパフォーマンスやコンピテンシーを定期的に評価し、記録します。評価は客観的かつ公平に行うよう心掛け、多角的なフィードバックを取り入れるとより効果的です。
ステップ3:フィードバックと改善
評価プロセスが終了したら、従業員にフィードバックを提供します。フィードバックは具体的かつ建設的に行い、従業員が自身のコンピテンシーを向上させるための具体的なアクションプランを作成できるよう支援します。また、評価プロセス自体も改善し続ける必要があり、効果的な評価のための方法を常に見直しましょう。
コンピテンシー活用のポイント
コンピテンシーを効果的に活用するためには、以下のポイントを考慮する必要があります。
明確な基準の設定
評価基準が明確であることは必須事項です。これにより、従業員が自身の評価基準を理解し、目標に向かって努力することができます。
継続的な評価とフィードバック
一時的なものではなく、継続的に評価し、フィードバックを行う必要があります。これにより、従業員の成長を支援し、組織の目標達成に貢献します。
多角的な評価
複数の評価者からフィードバックを受けることで、より客観的かつ公平な評価が可能となります。
柔軟な運用
基準や評価方法は、組織の状況や目標に応じて柔軟に運用する必要があります。
従業員の参加とコミュニケーション
基準設定や評価プロセスに従業員を参加させ、コミュニケーションを取ることで、従業員のモチベーションや理解が深まります。
ナレッジマネジメントにおすすめのツール「Huddler」
業務の効率化におすすめなのが「Huddler(ハドラー)」です。リモートワークなど離れて業務を進める上で課題になる情報共有のあらゆる課題を解決することができるオールインワンツールです。
現在無料のβ版で提供しており、容量制限もなく初めてITツールを使うという方でも気軽に利用することができます。
Huddler(ハドラー)とは
会議を起点とした情報マネジメントツール「Huddler(ハドラー)」
https://service.huddler.app/
会議を起点とした情報マネジメントツール「Huddler」は 業務における情報を適切に管理し、チームとビジネスを前進させる⽣産性向上のためのサービスです。
Huddlerには「会議」「タスク」「wiki」「ファイル」の4つの機能が備わっており、掛け合わせることで業務効率化を実現します。
- リモートワークと出社するメンバーが混在しており、チーム内の業務がいまいち分からない
- 業務効率化ツールはIT企業向けのプロジェクト管理ツールばかり
- 打ち合わせで伝えたタスクに認識のズレがあり、思い通りに進まない
- カスタマイズをしないと便利に使えないツールが多い
このような情報管理における様々な課題を簡単に解決することができます。
Huddlerの4つの機能
会議
Huddlerの会議機能はルームごとに会議の内容が格納され、情報の整理が簡単にできる機能です。Huddlerでは、内容を記載すると自動で保存される仕様になっているため、他のメンバーへのリアルタイム共有が可能となります。またテキストを直感的に入力するだけでなく、それぞれの会議に紐づけたい画像やPDFファイルなどの資料、会議で出た「タスク」など、あらゆる情報を記載・添付することが可能です。
タスク
Huddlerは会議に紐づけてタスクの管理をすることもできます。会議ごとに紐づけられることによって、前回の打ち合わせで誰がいつまでにどんなタスクを与えられたのか、そのタスクの進捗状況はどうなのかを逐一確認することができ「言った言わない問題」や「認識の齟齬」によるトラブルを回避することができます。
併せてタスクを一覧で看板形式で管理することができます。「トレイ」と「タスク」の2つの要素で構成されており、縦軸のトレイも目的や用途に合わせて自由に作成することができます。例えば、ワークフローを軸に管理する場合はステータスでトレイを分け、担当を軸に管理する場合は 担当者名でトレイを分けます。 チームのニーズに合わせてトレイは⾃由に作成できます。
タスクはドラッグ&ドロップで簡単に移動することができるので、進捗状況に合わせてトレイを移動させて常に最新の情報を共有することができます。 タスク名、担当 、期限をそれぞれ設定することが でき、タスクごとにコメントも残せるので、 進捗確認にも便利です。
wiki
Huddlerのwiki機能はルームごとに共有したいあらゆる情報をストックできる機能です。社内マニュアルや日報など様々な情報を直接蓄積することができます。「マニュアル類」「業界ニュース」「リンク集」などそのルームの目的や用途に合わせてカテゴリ分けをし、社内wikipediaとして運用することができます。そのほかに、他のユーザーに編集権限を付与することができたり、投稿毎にコメントの可否を設定できたり共有する内容によってカスタマイズすることが可能です。マークダウン記法にも対応しています。
ファイル
Huddlerのファイル機能はシンプルで誰でも使いやすい仕様になっています。ルームごとにデータを蓄積することができ、フォルダの名前は「クライアント名」や「メンバーごと」、「レポート用」など、チームの目的や用途ごとに合わせて自由に決めることができます。会議に添付したファイルも自動でファイルに集約され、一元管理することが可能です。
Huddlerは現在無料で全ての機能をご利用いただけます。アカウント登録はこちらから。